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サン・シャモン突撃戦車.jpg

サン・シャモン突撃戦車
THEY SHALL NOT PASS


1917年にフランスの兵器メーカーFAMHによって初めて製造されたサン・シャモン戦車(Char Saint-Chamond)は、シュナイダーCA1戦車の改良を目指して設計された。乗員8名に全長砲身の75mm砲を備えたこの戦車は、もともとはフランス歩兵隊に随伴して攻撃に参加する事が目的であった。戦車の前面は11mm、側面は17mmの鋼板で護られており、両側面にHotchkiss機関銃を備えていた。2基のガス・エレクトリック方式のエンジンがそれぞれの履帯を別々に駆動する当時としては先進的な仕組みで、それまでの戦車に比べてはるかに方向転換がしやすかった。23tの重量を持ちながら、平路では12km/hを超える速度を出すことも可能であった。しかし初期型のサン・シャモン戦車の軍事的な価値は低く、技術的な問題を抱えていたために乗員からの評判も極めて悪かった。ホルト社の履帯が戦車の全長に対し短すぎ、前に突き出した長大な主砲が大きな砲弾跡や溝などで致命的な障害となる欠点を抱えていた。総重量に対するエンジンパワーも不足しており、泥地で車体が沈む問題もあった。後の型では装甲を強化し、履帯の幅を広げ、主砲も改良されたが、依然として想定された用途には不向きであった。結果として、補給や他の車両の回収、あるいは終戦間際にはドイツの野砲に対抗する自走砲として用いられることが多かった。

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