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RUSSIAN COSSACK DAGGER
In the Name of the Tsar


ロシアのキンジャルは両刃の短剣(ダガー)である。刀身の両面に溝が彫ってあり、金や銀のかなり豪華な装飾が施されているのが普通だ。宝石の原石が埋め込まれていることもあり、鞘の先端には小さな球をあしらってある。キンジャルは、呼び名こそ違えど、グルジア人男性の伝統的な民族衣装の一部であり、チェルケス人やドン・コサックも着用した。グルジアやチェルケスでは古代より使われてきたものである。このような形状、タイプの短剣は、ギリシアのサイフォス、ローマのグラディウス、スコットランドのダークとも類似している。そのルーツは大昔にさかのぼり、古の戦士が槍や棍棒ではうまく立ち回れない状況に備え、短くて貫通力のある武器が欲しいと自覚した時から始まる。その一例が古代ギリシア人戦士で、彼らは密集軍として長方形の秩序を守って戦った。そのため予備の武器として、目の前の敵だけを突ける道具が必要となったのである。刃渡り最長40センチほどのダガーは、非常に手に入りやすい武器であり、世界各地で伝統の一部も担っている。そして20世紀に入っても、時にはより長いサーベルの補助として、コーカサスの人々に着用されている。ロシアの偉大な2名の詩人、アレクサンドル・プーシキンとミハイル・レールモントフは、キンジャル・ダガーに捧げる詩を書いている。ミハイル・レールモントフ「キンジャル」(1838年)冒頭の一行はこうだ…「愛しく哀しい私のダガー 同志は聡く いまや冷たい」。

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