馬 のバックアップの現在との差分(No.12)
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生物学的特長首と頭が長く、長い四肢をもつ。角はない。 兵器紹介馬は人の歴史が始まってから長らく相棒であり、そして戦争における兵器でもあった。 かつては鎧や重装備をした騎士に代表される重騎兵が戦場の主役であったが、銃の発達により重い甲冑はスピードを殺すだけで弾を弾けるものではなかった。 その為、胸甲だけを付けたサーベルやピストルなどを装備したウーランに代表される軽騎兵が機動力を生かし奇襲や機動戦術で戦場で活躍するようになった。 道路網が発達してない中東等の戦場では馬の機動力は大いに活用されている。 騎兵、すなわち騎乗する兵士は、徒歩歩兵よりも機動力・攻撃力に優れ、攻撃・偵察・伝令・警戒など軍隊に必要な様々な役割を果たす便利兵科である。 その走りは人類史上動物の利用が始まった時期と重なり、紀元前2500年、シュメール文明の絵画に騎兵が描かれている。 しかしこの騎兵は現在イメージされる騎兵ではない。「戦車」(チャリオット)である。(ちなみにシュメールには馬がいなかったのでロバを使った) チャリオットとは板に車輪を二つ付け、2人~3人が板に乗り、2頭ないし4頭の馬に引かせる兵器である。 古代において、チャリオットはその保有数がそのまま戦力指標となるほど重要な主力兵器であるが、一方で弱点も多かった。 まず平原でしか使えないこと。シートベルトなんかこんな時代にはない。平原ですらちょっとした段差で乗員は宙を舞う。 そして操縦が非常に難しいこと。動力は馬である。それも2頭ないし4頭である。御者は馬をなんとかして操り、乗員が投げ出されないよう、ドリフト走行で旋回する羽目になる。 強いには強いのだが、人的コストも育成コストも嵩み、なおかつ有効活用できる戦場が極めて限られるというハイリスクハイリターンな兵器であった。 そこで登場したのが1頭の馬に1人で騎乗する、現代的な「騎兵」。チャリオットよりもローリスクでかつハイリターンな兵器である。 この「騎兵」が登場したのは紀元前1500年くらいであるが、それが主力兵器にまでなったのは「鞍」と「鐙」が登場してからのことであった。(中央アジア圏ではずっと前から主力兵器・・・というかそれしかなかったが) 「鞍」のない裸馬は乗りにくく、馬への負担は大きい。「鐙」がなければ騎乗姿勢が安定せず、馬上戦闘は相当の熟練を要する。 「鞍」の発明は紀元前1200年ぐらいの地中海。結構早いのだが、気軽に馬上戦闘を行うために必要な「鐙」の発明はなんと紀元「後」4世紀の中国と、かなり遅れることになった。更にヨーロッパに伝わったのは7世紀である。 7世紀と遅くなったとはいえ、「鞍」と「鐙」の登場によって「騎兵」はここから急速に発展を遂げる。 まず登場したのは重装騎兵である。中世ヨーロッパに限らず、中央アジア・西アジアでも、「鐙」の登場により騎兵の重装化が可能となった。 但しこの重装騎兵、なんだかんだ言って非常に重かったため、馬も思うような速力が出せない。そのためこの重装騎兵は、戦闘全てで用いられる「主力兵器」ではなく、もっぱら最終的な勝敗を決する「決戦兵器」として用いられていた。 とはいえ「大迫力の突撃で一気に勝敗を決する」重装騎兵団は当時の花形、ヒーロー、男の中の男、イケメンであったことは間違いなく、中世が騎士の時代といわれるゆえんはここにある。 (騎兵の突撃までのお膳立てとして死んでいく一般歩兵からすればひどい話だが) その後時代が下り、中世も末期になると、歩兵側も様々な対重装騎士戦術を編み出していく。 その中で生み出されたのが「弩」やら「ロングボウ」やら「パイク」やら「ハルバート」である。 これら新兵器の登場によって、「重装騎兵が歩兵の返り討ちに遭う」というこれまで考えられなかった事態が生み出され、重装騎兵の存在意義は雀の涙ほどになってしまった。 更に「銃」の登場が重装騎兵の息の根をとめようとしている・・・。 このように今や虫の息の重装騎兵だが、「騎兵」そのものの機動力は馬鹿にできたものではない。 そこで各国「騎兵」の新たな運用を模索していき、一つの考えに思い至る。 「騎兵も銃使えば良いんじゃね?」 ここで登場したのが銃を装備する胸甲騎兵、銃を装備する歩兵でありながら移動手段として馬を使う竜騎兵である。 こいつらはとんでもなく強かった。胸甲騎兵は遠距離から走り回りながら一方的に銃撃してくるし、距離が縮まればサーベル構えて突進してくる。竜騎兵は戦闘時にはただの歩兵だが、神出鬼没で始末に負えない。 更に時代が下ると、戦闘ではなく偵察に特化した軽騎兵が登場する。 戦場の花形、騎兵の復活。その辺のテクテク歩くカスな歩兵に騎兵は負けないのだ。騎兵最高!やっぱり戦場の主人公は騎兵だよね!! というのは18世紀~19世紀前半ぐらいの話である。 ナポレオンの時代はよかったが、その後銃火器が急速に発展し、素早いリロードが可能な後装式銃やら弾幕を張れる機関銃が生まれると、歩兵に人馬一体で突撃してくる騎兵はただのでかい的になってしまう。 かつてのリロードが遅く精度も悪い銃器なら走り回る馬に当てるのは至難の業だったが、弾幕を張れば関係ない。 兵力と火力の密度の高い第一次世界大戦の西部戦線では騎兵が大戦果を上げられるのは極めて限られた状況であり、もっぱら偵察や伝令での活躍である。ほとんど裏方仕事であった。 しかし、兵力や火力の密度が低くさらにインフラも劣悪であった東部戦線及びその後のロシア内戦においては当時の自動車より悪路の走破性が高く歩兵よりも機動力の高い騎兵は重宝され、 機動力の高い歩兵として戦線に空いた穴をふさいだり、敵戦線後方奥深くに浸透して補給線や司令部を襲撃して暴れまわったりなど縦横無尽の活躍を見せた。 第二次世界大戦までには自動車技術の発展によって維持費が嵩む騎兵は各国で急速に削減されていったが、それでも様々な事情で自動車の運用に制約のあった国々では第二次世界大戦でも騎兵は戦い続けた。 特にインフラが貧弱で自動車が常に不足気味だったソ連軍は最後まで騎兵を大規模かつ組織的に運用し続けた軍隊である。 戦車と自走砲に支援された騎兵大集団である騎兵機動群(CMG)による敵戦線後方への襲撃は枢軸国の防衛線を麻痺させて主力部隊の進撃を容易にし、攻撃において重要な役割を担った。 現代では精々儀礼目的やステータスとしての意味しか持っていない。後はイギリスが暴徒化したデモの鎮圧のために騎兵隊列で突撃したりしている、確かに鎮圧効果は高そうである。 ビジュアル・ゲーム内映像コメント |
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